口の周りの筋肉も加齢とともに衰えが始まる高齢者の方は、口腔周囲筋を積極的に動かすことで唾液の分泌を促進し、摂食・嚥下、発音機能を維持・改善する必要があります。
また、口を動かす動作は脳に刺激を与え、顔の表情を豊かにします。
口腔リハビリって何?
たかがお口とあなどれません。お口は健康の要!
お口の健康=“健口”は全身の健康につながります。
トータルリハセンターでは歯科衛生士が常駐し、「しっかり噛める」「飲み込める」といったお口の機能向上のリハビリをおこなっています。
高齢者に多い「誤嚥性肺炎」の予防にも口腔リハビリは欠かせません。
※一部の拠点、一部の曜日・時間帯によっては、歯科衛生士が不在になることもございます
歯科衛生士の役割
トータルリハセンターで「やる気を引き出す」
トータルリハセンターは「口腔×リハビリ」に特化した、新しいカタチのデイサービスです。
歯科衛生士は口腔ケアのスペシャリストとして、利用者様への働きかけやプログラムの作成、評価などを主に担当します。
口腔ケアや口腔機能訓練を行うことで、口腔の疾病予防、健康維持・増進につなげることを目的にしています。
口腔と健康の関係
口腔の健康は全身の健康や
ADL(日常活動能力)に大きく影響します。
歯が20本以上残っている人に比べて、歯がほとんど無く、義歯未使用の人の認知症発症リスクは1.9倍という結果が出ています。
また、歯の噛み合わせが悪ければ身体全体のバランスも崩れてしまいます。
身体のリハビリテーションに加えて、歯科専門職による口腔ケアや口腔機能訓練を積極的におこなうことにより、全身の健康を維持することができます。
口腔ケアの効果
出展/米山武義ら:介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎予防効果に関する研究.日本医学会誌,2001年
口腔の状態と認知症発症リスク
出展/厚生労働科学研究:神奈川歯科大学(※図中の累積生存は認知症でない人の割合)2010年
誤嚥性肺炎予防
誤嚥性肺炎予防のために
私たち一緒に口腔ケアを見直しましょう!
誤嚥性肺炎って?
飲み込む運動がうまくいかなくなることで、本来、食道を通るはずの唾液や食物が細菌と共に気管に入り、肺に流れ込んで生じます。
高齢者の肺炎は、誤嚥性肺炎の割合が非常に高いと言われており、不十分な口腔ケアも原因の1つです。
高齢者の死亡原因として注視すべき疾患ですが、毎日、しっかりと口腔ケアを行うことによって、誤嚥性肺炎に関連する発熱と肺炎、および死亡者数を減少することが報告されています。
肺炎は日本人の死因の第3位。
日本人の死因は、がん、心筋梗塞に続いて、3番目が肺炎です。
しかも、肺炎によって亡くなる方の95%以上が65歳以上です。
肺炎は高齢者にとって軽視できない疾患のひとつです。
厚生労働省の日本人の死因に関する統計データによると、日本人の死因トップ5は以下のようになります。
日本人の死因トップ5 | ||
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第1位 | 悪性新生物(がん) | 死亡数:360,790人 |
第2位 | 心疾患 | 死亡数:198,622人 |
第3位 | 肺炎 | 死亡数:123,818人 |
第4位 | 脳血管疾患 | 死亡数:121,505人 |
第5位 | 老衰 | 死亡数:60,669人 |
データ出典:厚生労働省「平成24年 人口動態統計 月報年計(概数)の概況」
日常の肺炎予防の一環としてできること
- うがい、手洗い、マスクをする。
- 歯磨きなどで口の中を清潔にする。
- 規則正しい生活をする(身体の免疫力を高める)。
- 禁煙をする。